せっかく病気になったのだから

子宮頸がんと告知されてから、治療の日々を綴ります。

外出届け

入院して一週間。

今日は土日で治療のない日。

 

朝、ナースステーションで、外出の許可をもらいに行くと…

 

私の苦手な看護士さんが出てきた。

この人は、入院2日目の採血の時に、血管が出にくいからって、躊躇なく手の甲の血管から採血した人だ。

手の甲って痛いのよ。

確かに、子どもの頃から血管が出にくい私は、下手な看護士さんにあたると2回も3回も針を刺されることはあった。

それでも、手の甲から採られたのは今までで一度のだけ。

それも、ホントに申し訳なさそうに「ごめんなさいね」って感じだった。

でも、この人は違う。

ちょっと見て、血管見えないって判断したら、何も言わずに手の甲に針刺した。

まぁ、別にいいんだけどさ。大人だし。

その時はそう思ったけど、今回はちょっとひどかった。

 

「◯◯さん、カルテには一応、土日の外出は良いと書かれていますが、主治医の先生からの許可はもらってますか?今日は土日でいらっしゃらないから、昨日のうちにもらっておかないと外出できませんよ!」

と。週の中頃に、土日は帰りたいと他の看護士さんに伝えてあったし、看護士さんも先生に聞いときますねって言ってくれていたから、その事を話すと

「でも、先生からの許可じゃないんですよね?一応、今日、来ている先生に聞いてみますけど、主治医じゃないし、知らないっておっしゃられると思うなぁ。すいませんけど。」

 

…もう、唖然としてしまった。

そんな私を見て、看護士さんは「大丈夫ですか?」と感情のない声で聞いてきた。

 

病室で思わず泣いてしまった。

治療の一週間て結構つらい。もう、家に帰ってネコさん抱っこするのを楽しみに日々を過ごしているもんだから、それを一瞬でなくされちゃうと、もうショックで。

この先の一週間が真っ暗に思えた。

大げさかもしれないけど、週末に帰ることは明るい希望だった(笑)

 

病院を抜け出そうかと画策したりして、

いやいや、いい大人がそれはダメでしょとか思い直して。

一時間ぐらいたってから、ロビーで外を眺めて呆然としてたら

いつもの担当の看護士さんが来て

「外出許可出ましたよ。許可はとってあったんだけど、許可書がまだだったみたいね。ごめんなさいね」といってやってきた。

 

すごくうれしかった。

反面、あの看護士さんはやっぱり嫌いだと思った。

確かに、彼女の行動は間違ってはいない。許可書が出てないなら、外出できないって判断は、正しい。

けれど、入院患者が他の看護士さんに伝えたと言っているのだから、普通、先に確認するだろ。

どれだけ週末の帰宅を楽しみにしてるのか、そんな気持ちは全然感じない人なんだって。

そう思った。

 

もう、あの看護士さんにはお世話になりたくないなぁ。