せっかく病気になったのだから

子宮頸がんと告知されてから、治療の日々を綴ります。

東京の病院

東京の病院での初診までは不安があった。

ステージはⅡB。向こうの病院では、リンパ節から卵巣・子宮・膣の一部までをとる手術が候補で挙げられていたから、私もすっかり、もうきっと元の生活には戻れないなぁなんて覚悟していた。

けれど、東京の病院の先生は、切っても切らなくても、同じぐらいの成績だと説明してくれて、切れば、排尿障害やリンパ浮腫といった後遺症が残るってことで、放射線治療がおススメだと説明してくれた。

早期のガンなら手術でとってしまうのだけれど、私のように、進行がんですでに進んでしまっている場合は、手術しないというのが欧米の治療のスタンダードなんだそうだ。

それを聞いて、なんだかすごく安心した。

放射線抗がん剤治療っていうのも、怖いものがあるけれど、手術よりはずっと怖くないし、なによりも、排尿障害やリンパ浮腫に悩まされないのはありがたい。

急に未来が開けたような明るい気分になった。

 

しかも、向こうの病院の担当医の先生は、なかなか私の状態の見解を示してくれなかったので、不安な時期が長かったし、転院の際の相談もいまひとつ頼りなかった。そんでもって、とても若い先生だったから、手術になったら心配だなぁ…って思ってた。

けれど、東京の方の先生は、すごく安心させてくれる。わかりやすくて丁寧な説明で。常に先を示してくれている。

なによりも笑顔があってそれが安心につながっているのかも。向こうの病院の先生方は、みんなあまり笑わなかったから。親切だったし親身になってはくれたけれど。

 

私の場合は、実家に帰るってことで転院というかたちで、2つの病院を知ることになったけれど、何もなかったら、きっと一つ目の病院で手術とかしていたのだろう。

そう思うと、セカンドオピニオンって重要だなって思った。

 

治療法はもちろんのことだけど、信頼して、安心できる医師に自分の体はまかせたい。

 

今日、治療方針の決定を、母と伯父と一緒に聞きに行った。

先生は私のくだらない相談にも最後まで話を聞いてくれて、答えてくれて。「こうしましょう」と明確な決定を示してくれた。

それで最後に先生が「よし!がんばろう!」って言ってくれたから、私もすごく、がんばろう!って気持ちになれた。

ガンとわかってから、私は一人でこの病気と向き合っていくんだって思ってた。けれど、それは違うんだね。私には、専門医というとっても強い味方がいて、一緒に治療していくんだってことがわかった。少なくとも先生は、「一緒にがんばろう」って気持ちなんだって。

今の病院を選んで、本当に良かった。